完璧主義という言葉を聞いて、皆さんはどのようなイメージをお持ちになるでしょうか。
何でも完璧にこなしてしまい、隙が全然ない人。逆にそれがゆえに堅苦しい印象。いろいろあると思います。
自分で言うのも変な話ですが、私も完璧主義のきらいがあると思っております。どちらかというと、完璧主義に対して、良いイメージを持っておりました。
ただ、7月からテレワークとなり、他のメンバーと離れて日々の仕事を行う中で、この完璧主義には良い面、悪い面があることに気付きました。
社会人一年目の方が入社してすぐに上司や先輩から言われることではありますが、今回は30目前の私がテレワークを行う中で気付いた完璧主義の良い面、悪い面についてお伝えできればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
100点を目指すこと自体はいいことだが・・・
社会人として仕事をする上で、100点を目指す(相手のオーダーにきちんと応える、欲を言えばお客さんや上司の期待を超える)ことが大事なのは私が言うまでもないことだと思います。
ただ、この100点を目指すという言葉の前には「最終的に」という言葉が隠れているように思います。
というのも、お客さんや上司から仕事の依頼を受けた時に、最初から完璧なアウトプットを出そうと時間をかけても、相手の求めていたものと全く違った場合、そのアウトプット、かけた時間が全く無意味なものとなってしまうからです。
これも上司や先輩からよく言われることだと思いますが、
「50点の状態でもいいから、途中で一回見せてね。」
この言葉は、部下や後輩がきちんと依頼した仕事をやってくれているか確認するだけでなく、依頼した内容をきちんと理解して取り掛かってくれているか、もし違っていた場合には途中の段階で軌道修正して、双方で完成イメージを合わせたいという意味で言っています。
依頼を受けた側からすると、
「50点の段階でなんて見せられないよ・・・」
と思ってしまいがちですが、上司や先輩はこのような意味で言っているだけなので、気にせず途中で見てもらうのが良いと思います。
上司や先輩からこの言葉を言われなかった場合には、自分から50点の段階で見てもらうとよいでしょう。
また、完成イメージを考える上では、例えば資料作成を依頼された場合、
その資料は何に使うのか、誰に見せるのか
ということをイメージしたり聞いたりすると、最初の段階で完成イメージが大きくずれることはないと思います。
テレワークではより顕著に表れる
対面で仕事をしていても依頼主との完成イメージがずれてしまうことがあるのに、テレワークでお互いが離れた場所で仕事をしていたら、より完成イメージがずれる可能性が高くなります。
テレワーク環境下でのコミュニケーションのあり方については社会全体として考えていかなければならない課題だと思いますが、さしあたり今あるツールをうまく駆使していくありません。
所詮社会人一年目が言われることと無下にせず、むしろこういう環境だからこそ、より依頼主と完成イメージを細かく合わせてから仕事に着手するようにしております。
完璧主義はやる気にも影響する!?
ここから少し余談となるのですが、今回の記事を書こうと思ったきっかけが何気ない日常の中にありました。
皆さん、週末に家の掃除をするとき、毎回、張り切ってやるぞ!と思って始めていますでしょうか。
あまりそのような方は多くはないのではないかなと思いますが、少なくとも私はエンジンがかかるまで結構時間がかかります。
ある日曜日の朝、あー、今週も掃除するの面倒だなーとベッドでごろごろしていたのですが、ふと今日は手抜きでいいかーと思ったら、重い腰が少し軽くなった気がしました。
そして、動き出してしまえばこっちのもので、手抜きでいいやと思って始めた掃除も普段通りできてしまいました。
これは極端な例かもしれませんが、仕事においても完璧な仕事をしようと思ってあれこれ考えるよりも、まず動き出してしまうことが大事かもしれません。
★本日のまとめ★
ということで今回は、完璧主義の功罪について考えてまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
完璧を目指すことはいいことなのだけれど、自分が思っている完璧と他人が思っている完璧は違うことがあります。特に仕事においては相手と細かく完成イメージを擦り合わせながら進めていくことが大切だと思います。
また、50点の段階で一度確認してもらうことについては、岩瀬大輔(2011)『入社1年目の教科書』ダイヤモンド社という本にも、
もちろん、100点を目指すのは素晴らしいことです。でも、そのために1ヶ月をかけるのであれば、1週間で50点のものを出したほうがいい。50点の仕事に赤ペンを入れてもらい、アップグレードしていけばいいのです。(P5~6より引用)
とあります。
50点の段階で一度確認してもらうことで、完成イメージのずれをなくせるだけでなく、自分に足りない観点なども得られて、成長する機会とすることもできます。
ですので、繰り返しになりますが、完璧を目指すのは「最終的に」であって、最初から目指すものではないと自分に言い聞かせながら、今回は終わろうと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。