もはや仕事やプライベートで欠かすことのできない存在となっているインターネット。
その通信速度の良し悪しが仕事の生産性やプライベートでのストレスに大きく影響すると言っても過言ではないと思います。
2020年10月にiPhone 12 Pro、11月にiPhone 12 miniを購入して毎日使っているのですが、流石最新の機種だけあって、動きはサクサクですし、カメラは綺麗ですし、非常に満足しておりますが、インターネットの速度だけがなぜか遅いなと感じておりました。
インターネットの速度が遅くなる原因としては、OSの問題、回線の問題、無線ルーターの問題などいくつかあると思いますが、調べてもOSの問題と言っている人は少なく、回線もここ1年半くらい同じ回線を使っているので、無線ルーターの問題かなと思い、買い替えをしました。
すると、インターネットの速度が最大5倍となった時間帯もありました。
ということで今回は、Wi-Fi6対応の無線ルーターに買い替えたら、我が家のインターネットの速度が劇的に改善したというお話をしていければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
Wi-Fiの規格について
まずWi-Fiの規格についてまとめると下の表のようになります。
世代 | 規格 | 周波数帯 | 最大速度 | 新呼称 | 策定時期 |
1 | IEEE 802.11 | 2.4GHz帯 | 2Mbps | - | 1997年6月 |
2 | IEEE 802.11a | 5GHz帯 | 54Mbps | - | 1999年9月 |
IEEE 802.11b | 2.4GHz帯 | 11Mbps | - | 〃 | |
3 | IEEE 802.11g | 2.4GHz帯 | 54Mbps | - | 2003年6月 |
4 | IEEE 802.11n | 2.4GHz/5GHz帯 | 600Mbps | Wi-Fi4 | 2009年9月 |
5 | IEEE 802.11ac | 5GHz帯 | 6.9Gbps | Wi-Fi5 | 2013年12月 |
6 | IEEE 802.11ax | 2.4GHz/5GHz帯 | 9.6Gbps | Wi-Fi6 | 2020年1月 |
4~5年に一度、新しい企画が登場しており、現在は一番下のWi-Fi6の規格が採用されております。
規格が新しくなるに連れ、最大速度が速くなっていることがわかります。
新しい企画に対応している無線ルーターや端末を使うことで、インターネットの速度を速くすることができます。
また、周波数帯の2.4GHzと5GHzの違いは、「通信速度」、「通信範囲」、「安定性」の違いとなります。こちらもまとめると次のようになります。
2.4GHzの特徴
【メリット】
・壁や床などの障害物に強く、電波が遠くまで届きやすい
【デメリット】
・色々な製品で使用されている無線帯域なので、混雑して不安定になりやすい
5GHzの特徴
【メリット】
・基本的にルーター以外で使用されない帯域のため、非常に繋がりやすく安定している
・2.4GHzと比較して、より高速な通信が可能
【デメリット】
・2.4GHzと比較して壁や床などの障害物に弱く、通信距離が長くなると電波が弱くなる
ご覧いただいた通り、どちらが良いかというものではなく、必要(状況)に応じて使い分けるのが良いということになります。
2.4GHzと5GHzを使い分けるにあたり、自動で切り替えてくれる機能を搭載した無線ルーターもあるので、詳しくは次章で解説いたします。
無線ルーターを選ぶ際に意識したポイント
せっかく買い替えるので、最新のWi-Fi6に対応した無線ルーターを購入しようとは思ったのですが、他にもよりインターネット環境をより快適にするための機能がありますので、そちらについてもご紹介していければと思います。
【MU-MIMO】
複数の端末にデータを送信できる技術のこと。
1対1の通信ではなく、アンテナごとに異なる信号を複数の端末に送信する1対多の通信が可能となる。
同時にデータを送信するので通信速度の低下を防ぐことができる。
【ビームフォーミング】
Wi-Fiの電波を指向性の強い電波を使って、特定の通信機器に向けて飛ばす機能のこと。
Wi-Fiルーターから離れた場所でもつながりやすく、通信速度が落ちにくくなる効果がある。
【バンドステアリング】
5GHz帯と2.4GHz帯の混雑してない周波数帯に自動で切り替える機能のこと。
家族みんなが5GHz帯を使っていると、5GHz帯が混んでくるので、空いている2.4GHz帯に切り替えることで快適に通信ができる。
他にもアンテナの本数が増えることによって通信速度が速く、また電波が遠くまで届くようになります。
現在では「4×4」(受信用のアンテナが4本、送信用のアンテナが4本)のモデルが最高ですが、3階建ての戸建が目安ということでしたので、今回は「2×2」のモデルを選びました。
実測値
では、Wi-Fi6対応の無線ルーターを購入したことで、我が家のインターネット速度がどうなったのかご紹介しましょう。
朝、昼、夕、夜それぞれの時間帯で比較した結果が下の表となります。
旧ルーター | 新ルーター | 差 | |
朝(9時) | 98Mbps | 330Mbps | 3.4倍 |
昼(13時) | 80Mbps | 340Mbps | 4.3倍 |
夕(17時) | 47Mbps | 240Mbps | 5.1倍 |
夜(21時) | 51Mbps | 12Mbps | 0.2倍 |
ご覧いただきました通り、ほぼすべての時間帯でインターネット速度が劇的に向上しておりました。
これだけ差があると、ブラウジングなどをしているときにも実感できるほどの差があり、重いページを開く際にも読み込み速度が速くなったなと感じることができました。
なお、夜の時間帯だけ速度が下がっておりますが、計測した日は回線が混雑していた可能性があり、別の日に計測したところ、速度が上がっていたことを確認しております。
Wi-Fi5からWi-Fi6になることで、速度アップは1.4倍程と言われておりますが、我が家では3倍以上の向上がみられました。
★本日のまとめ★
ということで今回は、Wi-Fi6対応の無線ルーターに買い替えたことで、我が家のインターネット速度が劇的に改善されたというお話でしたが、いかがでしたでしょうか。
私もそうだったのですが、端末(スマホやタブレットなど)はWi-Fi6に対応していても、無線ルーターがWi-Fi6に対応していないことで、せっかくの機能を生かせていなかったという方もいらっしゃると思います。無線ルーターをWi-Fi6対応のものに切り替えることで、その真価を発揮できると思います。
なお、一点ご注意いただきたいことがございます。
それは、無線ルーターを買い替えたら必ずインターネットの速度が向上するわけではないということです。
私も計測日の夜の時間帯はWi-Fi5のルーターの2割程度の速度しか出ていなかったように、回線の混雑状況によって、インターネットの速度は変わってしまうことがあります。
また、ルーターはWi-Fi6対応のものを使っているが、回線が遅いものを使っている場合にもインターネット速度の向上が見込めない場合がございます。
従いまして、インターネットが遅いと感じた場合は、回線の問題なのかルーターの問題なのかしっかり切り分けを行ってから対策をなされることをおすすめします。
今回私が購入した無線ルーターをご紹介して終わろうと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。