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【後々の転職に響く可能性あり】新卒で入る会社の業界、職種はよく考えて選べ

2020年7月に転職して早10ヶ月が過ぎた。同年6月まで在籍していた会社はこのコロナ渦でも原則出勤の姿勢を貫いていたが、転職先の会社では原則テレワークとなった。

テレワークのメリット、デメリットはいろいろあると思うが、メリットの一つとして、通勤時間がないということがあげられる。

私はこの10ヶ月、その恩恵を十分すぎるほど受け、その時間を使って人生についていろいろと考えることが多かった。中でも仕事のことについて考えることが多かった。

というのも、転職してからというもの、どうも仕事がうまくいかないことが多かったからだ。

そんな状況で時間にゆとりがあるとなれば、

「今の仕事をこの先も続けていくことができるのだろうか?」

「今回の転職は果たして成功だったのか?」

などとどうしても考えてしまう。

いろいろと考えた結果、今回の転職は失敗だったのではないかと考えている。というよりは新卒で入った会社選びを誤ったと思っている。いや、そもそも将来どのような仕事をしたいのかを真剣に考えることや、その仕事に就くための努力を怠り、なんとなく生きてきてしまった学生時代に今の行き詰まり感があるのではないかと考えた。

ということで今回は、初めての転職での失敗、もとい将来のことをあまり考えずに過ごしてしまった学生時代の反省から、これから社会に出る高校生、大学生などに向け、自分と同じような過ちを犯してほしくないという思いを綴っていきたいと思う。

なお、本記事は将来一度でも転職をすることが前提の内容となっており、自分は生涯一つの会社に勤めるのだと心に誓っている方は、こちらでお引き取りいただいて構いません。

終身雇用が終わり始めた

少し前の話になるが、2019年10月、トヨタ自動車の豊田社長が「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と述べた。この発言は様々なメディアで取り上げられ、ついに終身雇用時代の終焉がすぐそこまできていることを示している。

これは裏を返せば、転職をすることが当たり前の世の中なるということだ。

かく言う私も昨年転職をしており、私の友人でも一度は転職をしている人が多いように見受けられる。

転職先を決める際の考え方

ではその一般的となってきた転職をするにあたり、転職先はどのように選んだらよいのか。

転職先を考える際には、「業界 × 職種」で大きく4つに分類される。

①同業界 × 同職種
②同業界 × 異職種
③異業界 × 同職種
④異業界 × 異職種

といった形だ。

一般的には①のパターンが一番転職しやすく、④のパターンが一番転職しづらい(あるいはできたとしても、待遇面で大幅な譲歩が必要となるケースが多い)。

②や③のパターンは「軸ずらし転職」(引用:moto(2019)『転職と副業のかけ算』扶桑社)と呼ばれ、職種か業界を変えることで年収アップやキャリアアップを目的に行われる。

【読書感想文】moto(2019)『転職と副業のかけ算』扶桑社

私のパターン

私が昨年転職した際には、②のパターンを採用し、年収アップを狙った。

IT業界という業界は変えずに、システム運用からITコンサルタントへと職種を変える軸ずらしをした。

おかげさまで、収入は年収ベースで約40万円アップし、年収アップを目的とした軸ずらし転職に成功した。

しかし別の悩みが発生した

上記の通り、年収アップを目的とした今回の転職は、年収ベースで約40万円ほどのアップにつながったため、限られた選択肢の中から選択したとはいえ、当初の目的からすれば「成功」と言えるだろう。

しかし、人間というものは贅沢な生き物で、目的を果たしたら果たしたでまた別の悩みが発生してしまったのである。

冒頭でも触れたように、転職してからというもの、仕事がうまくいかないことが多く、またテレワークで時間にゆとりがある環境も相俟って、ふとした時につい、

そもそもこの仕事(業界)は自分に向いているのだろうか?

と考えるようになってしまった。

今考えている原因

今仕事がうまくいっていない原因として、昨年転職をするにあたり、少し背伸びをしすぎてしまったことは十分に考えられるが、そもそも転職をする際の選択肢自体が正しかったのか?ということもあるのではないかと考えている。

というのも、先ほどもお伝えした通り、転職は次の4パターンで考えるのが基本となる。

①同業界 × 同職種

②同業界 × 異職種

③異業界 × 同職種

④異業界 × 異職種

④はそもそも即戦力を期待される中途にはなかなか難しい選択肢となるし、転職できたとしても年収の大幅ダウンなど待遇面での譲歩が必要となる。

また、転職エージェントのビジネスモデルの都合上、どうしても求職者が入りやすい企業に入れるように仕向けられてしまうのもまた事実である(エージェントを否定しているわけではありません)。

となると、実際に取り得る選択肢としては、①~③ということになるが、この場合、前職の業界か職種のいずれか、または両方がベースとなって、転職先の選択肢が提示されることとなる。

前職の業界、職種が自分に向いている、好きである、得意であるという方は何の問題もないのだが、私の場合、前職の会社に入る際、特にIT業界を志望していたわけでも、何かスキルを持っているわけでもなかった。むしろ、そこしか受からなかったから、早く就職活動を終わらせたかったからくらいしか考えていなかった。

また、学生時代に将来転職をすることなど全く想定もしていなかった。

IT業界やシステム運用という職種が自分に向いているのか、好きでその仕事をしているのかもわからない状態で①~③の中から転職先の選択肢を提示されても、選択を誤ってしまうのも無理もないだろう。

したがって、今回の転職が失敗してしまった最大の原因は、前職の会社に入る際、あまり深く考えずに入ってしまったことであると考えている。

【読書感想文】八木仁平(2020)『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド』KADOKAWA

読者の皆様へのお願い

こんなことを言うと、年寄りの戯言のように聞こえるかもしれないが、これから社会に出る高校生や大学生などの若い皆さんには、私のように将来仕事や人生について悩まないように、今のうちから今や将来の~したいを大事にて、新卒で入る会社の業界、職種をよく考えて入社してほしい。またそのための努力を怠らずにしてほしい。

とはいえ、今はコロナ渦ということもあり、なかなか希望する仕事に就くことは難しいかもしれない。

そんな時は、なるべく早く軌道修正をしてほしい。

第二新卒や20代前半であれば、(④のパターンでも)ポテンシャルを買われて希望する仕事に就ける可能性が比較的高いと思う。

20代後半や30代以降となると、即戦力を期待され、また世の中がジョブ型雇用へと舵を切り始めてきていることから、「あなたは何ができる人のですか?」ということがより求められることとなる。

今日という日は残りの人生の最初の日であり、一番若い時でもあるので、自分がやりたいことは何か、将来どのようなことをしたいのか考えるきっかけとしていただければと思います。

これから社会に出る高校生や大学生などの若い皆さんの参考となれば幸いです。

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